勤務時間やインターバルが見直されつつある

社会全体がより良いワークライフバランスを求めている中、看護業界でも働き方改革が進められています。特にポイントとなるのは、長時間労働の規制です。看護師は患者の生命を預かるという仕事の性質上、勤務時間が長くなりやすい状況と、どのように折り合いをつけていくかが大きなテーマとなっています。
日本看護学界でも、長時間労働を撲滅するために、夜勤を月8日以内かつ72時間以内とするガイドラインを策定しました。これによって、身体に支障をきたすような無理な勤務状況は、確実に是正されてきています。
もっとも、働き方改革は、単に長時間労働を規制すればいいというものではありません。看護師の仕事は、どうしても夜勤を伴うことが避けられないのです。子育て中で夜は働けないというような看護師がより働きやすい環境を、どのように整えるかも大きな課題となっています。
また、従来より業界の慣例として1日を3つに区分けし、3交替制で勤務する勤務形態を採用している医療機関が多くありました。しかし、これでは次のシフトまでのインターバルが、6時間から7時間ほどしか取れないケースも珍しくなかったのです。働き続けているうちに、身体を壊してしまう事例も見受けられました。
このような状態を改善するために、勤務間のインターバルは少なくとも、11時間以上とすることが提言されるようになってきています。これがしっかりと守られるようになれば、より働きやすくなることでしょう。